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小長井整形外科医院 整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科 静岡県静岡市

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腰部椎間板ヘルニアについて

椎間板ヘルニアとはクッションの役目をする椎間板が後ろに飛び出し、馬尾神経や神経根を圧迫し神経が支配している下肢の一部に痛みやしびれが出現する病気です。この足の痛みを坐骨神経痛といいます。
急な腰の痛みと、足のしびれや臀部、下肢の痛みがあれば椎間板ヘルニアを疑います。腰を前に曲げると痛みが増強します。10%くらいに腰だけの痛みで下肢のしびれ、痛みを伴わないヘルニアもあります。

 
腰部椎間板ヘルニア
 
外来に椎間板ヘルニアを疑う患者さんが見えたときは、まず診察で腰の痛みの部位と臀部、下肢の痛みを確認します。足を上げて痛みが走る検査、ラセーグテストをします。

 

腰部椎間板ヘルニア
 

ヘルニアは、第4/5腰椎椎間板と第5/仙椎1に起こりやすく、その場所に障害があると足首や親指の背屈する力が落ちることがあります。

 

下肢の反射に左右差が無いかを確認します。ヘルニアにより神経が圧迫を受けて、反射の低下を見ることがあります。
ヘルニアの起こった椎間板の部位により足のしびれ感や痛みの出現する領域が異なり、どこにヘルニアが起こったか推測できます。そしてレントゲンではヘルニア以外のほかの腰の病気が無いか、椎間板が狭くなっていないかをチェックします。

 

腰部椎間板ヘルニアについて

 

ヘルニアはレントゲンではっきりしませんのでMRI検査で確認します。MRI写真ではヘルニアが後方に膨隆し神経を圧迫しているのがわかります。また腰を水平にみた検査でヘルニアが右か左に片寄っていることもわかり、足の痛む側とヘルニアの出ている側が一致していることを確認します。

 

◆ ヘルニアは膨隆型・脱出型の2つのタイプがあります
椎体の後ろの後縦靭帯という膜をヘルニアが破ったか破らなかったかという分類です。
この差で後の症状に違いが出てきます。

 

1.  

膨隆型は後縦靭帯と共にヘルニアが盛り上り神経を圧迫したものです。小さいタイプなら2から3ヶ月の保存的な治療を行うと神経は圧迫されたままですが神経も元気になって症状が軽減して来ます。ところが大きく神経を圧迫しているヘルニアだと、しばらく保存的な治療をしてもあまり症状が変わらないこともあります。痛みの持続や、筋力低下が出現すれば手術の適応になります。

 

2.  

脱出型は後縦靭帯を破ってヘルニアが後方に膨隆し直接ヘルニア部分が神経を圧迫するタイプです。このタイプは破れた直後は激痛のことが多くしばし痛みを抑えることが大変なこともあります。以前はこのタイプは症状も強く、サイズも大きいので、手術をする機会も多かったと思います。

 

1990年代に入り、このような脱出型のヘルニアはその3から6ヶ月後には自然に吸収したり縮小することが確認されました。これは靭帯を破って脱出したヘルニアが炎症性浸潤反応を起こしたマクロファージという物質の出現でMMPなどという酵素が働きその結果として自然縮小するといわれています。
すべての例がそうなるとは限らないのですが脱出型は保存的に治療をしているうちに症状が軽減してきます。
MRIではヘルニアが少し縮小しているのが確認できます。少し圧迫が取れるだけでも症状はかなり改善されます。